2016年4月16日
ツアーで北朝鮮の国境まで行ってきました。
 
正確には国境付近。展望台からあれが国境だよーって見てきただけ。
 
同じ宿に泊まってたオーストラリア人のGerryとブラジル人のAndrewと3人で行ってきました。
「DMZ」というツアー(3人以上の参加割引込で4100円)
 
DMZとは【Demilitarized Zone】の事で、訳は「非武装地帯」という意味。
 
北朝鮮と韓国との国境にはこの非武装地帯と呼ばれるエリアが存在します。

2国を隔てる国境線からそれぞれ2kmのエリア。合わせて4kmのエリアがDMZと呼ばれているそうです。
 
両国共、このエリアには民間人はどんなことがあろうと侵入できず、また文字通り、武装してはならない地帯になっています。
(人が踏み荒らさないことで、自然の宝庫になっているらしいです)
 
模型。赤ラインが国境、そこから下がったオレンジラインがそれぞれのDMZ。
 
僕らが行ったのは、オレンジラインの手前。
そこにある展望台から覗いてきただけになります。
 
その展望台に行くのにも個人だけでは行けず、ツアーに参加しないとダメらしいです。
そしてその展望台からも写真撮影は禁止。
 
写真のオレンジの線までしか撮影は許可されませんでした。
双眼鏡が設置してあるし、肉眼では見れます。
ただ、人が住んでいる地域ではないので、ただ自然が広がっているだけです。
 
 
 
また、「第3トンネル」と呼ばれる場所にも行ってきました。
(そこも撮影は禁止だったので写真なし)
 
北朝鮮から韓国の首都ソウルに向かって4つのトンネルが存在します。
見つかった順で第1〜第4まで。
今回はその第3トンネルです。
 
もちろんそのトンネルは北朝鮮側が韓国を攻める為に掘ってきた穴です。
 
 
 
 
 
1950年に始まった朝鮮戦争。
日本にとっては1945年が第2次世界大戦の終わりだったので、その直後でもあります。
 
北朝鮮と韓国は朝鮮半島に存在し、元々は同じ国でした。
 
朝鮮戦争をきっかけに、ある日突然 38度線で国が分けられ、
お互いの行き来ができなくなるばかりか、電話もできなくなり
北(南)の情報が何も入って来ない情勢になってしまったということです。
 
 
背景にはアメリカとソ連が絡んでいたので、代理戦争なんて呼ばれているそうですが、
朝鮮半島に住んでいたいた人々からしたら、突然住んでいた場所が隔てられ、行き来ができなくなる。
 
日本に例えるなら東日本と西日本が分断するようなものです。
地元岐阜は一応西日本なので(微妙な位置なのでどっちの説もあるという。。。NTTは西日本側だった)
東京や東日本に住んでいる友達とは一生涯会えなくなることになります。
 
 
もう70年も前の話になるのに、まだ戦争は終わっていないし解決していない。
北朝鮮と韓国はあくまで「休戦」しているだけであって、朝鮮戦争はまだ終わっていないということです。
その緊迫した雰囲気がここにはありました。
日本を含む他の国々とも緊張状態が続いているので、この場所に限ったことではないですが。
なんなら、北朝鮮が第3次世界大戦の引き金にすらなりうる状況。
 
 
 
 
僕らがこうして世界を旅できるのも平和があるおかげなので、こういった争いでその国に行けないというのは非常に身近な悲しい事だと感じます。
誰もが幸せを望んでいるはずなのに、意見のすれ違いや欲望から不幸になる人がたくさん発生してしまう。
いつの世も争いなのかなーって。
 
 
ただ、朝鮮戦争があったおかげで、日本の高度経済成長があったのも確か。
極端な話、今贅沢で快適な暮らしができるのも戦争があったおかげ。
皮肉な話だよなー。
 
 
そんなことを感じたツアーでした。
 

 

伊藤 祐矢

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